意外と簡単だった?!引っ越し挨拶回りの言葉遣いとマナー徹底解説!

今回の記事はSさんの投稿です。

 

引っ越しの挨拶って、突然知らない家庭のインターホンを押して訪問しないといけないので、人見知りの人にとっては一大イベントですよね。

 

どんな挨拶を、どのタイミングでしたらいいかもわからないし、間違えて失礼なことをして第一印象最悪!なんてことは、なんとしてでも避けたいものです。

 

挨拶は難しく考えがちになってしまいますが、実はポイントを押さえればしなければならないことはとてもシンプルなんです。知らない土地につきもののトラブルも、ご近所の方との関係性が良好だと、すぐに助けてもらえたり、逆に自分がご近所の方の助けになることもできます。

 

今回は、そんな引っ越し挨拶についてのマナーと挨拶する際の言葉選びについてまとめました。

 

そもそも引っ越しの挨拶って必要?マナー違反?

近年では、引っ越しの挨拶は必ずしも必要とは限りません。

家族単位での引っ越しでは多くの人があいさつ回りをしているのに対し、単身の場合はしない人も多いようです。

 

家族単位での引っ越し

 

家族単位での引っ越し、特に一戸建て購入の場合は、その土地に長く住むことが予想されます。ご近所さんと良好な関係を築いていくことで助け合いができると考え、挨拶周りをする人が多いようです。

 

また、お子さんがいる家庭では日々の生活音、騒音のトラブルや、誘拐などの犯罪に子供が巻き込まれる等、心配ごとが絶えません。

 

良好なご近所関係を築くということは、ご近所の方からの見守りや防犯に繋がりますし、先に騒音などの断りを入れておくことで理解を得られるというメリットがあるので、とても安心です。

 

私が小さいころ、実家の近くにはリンゴ畑がありました。引っ越して間もないころ、近所を歩き回っていた私はリンゴ畑で作業をする農家さんに、「なにかお手伝いすることありませんかー?!」と話しかけ、お手伝いという名目で作業合間のおやつを一緒に食べるということをしていました。

 

その後も、私の家に売りに出せないリンゴを持ってきてくれたり、祖母がそのリンゴを使って作ったジャムやケーキをお返しに持っていったりと、ご近所づきあいが始まりました。20年経った今でも、毎年送るお歳暮にはその方の畑のリンゴを送っています。

 

リンゴ畑の農家さんの他にも、向かいのご夫婦、向こう隣のおばあさん、その隣のご家族など、私がきっかけで多くのご近所付き合いがスタートし、その後は一人っ子だった私をご近所皆さんで見守ってくださいました。

 

このように私の場合きっちりとした挨拶ではなく、小さい私のご近所探検が引っ越し挨拶の役割になってしまいましたが、共働きの両親にとっては大きな安心に繋がったようです。

 

家族での引越しの場合は、ご近所付き合いは欠かせないものになってきますので、挨拶は必要といえるでしょう。

 

単身での引っ越し

 

家族単位での引っ越しに対し、単身での引っ越し、特に学生は1~4年ほどでその土地を離れる場合が多く、近所付き合いは不要と考える人が多いようです。

 

もちろん、ご近所づきあいをすることで、見知らぬ土地で一人困った特に、気軽に相談できる、助けてもらえるというメリットもあります。

 

しかし、特に女性の一人暮らしの場合は、あいさつ回りをすることでストーカーや防犯リスクを高めてしまうというデメリットも考えなければなりません。

 

私は一人暮らしを始めて8年目になりますが、引っ越し挨拶はしたことがありませんし、逆に挨拶をされたこともありません。ですが、マンション入り口や通路ですれ違う時に挨拶をすることを心がけ、掃除をしてくれる大家さんにも「ありがとうございます」と声をかけるようにしています。

 

一人暮らしで引っ越し挨拶を迷っているという方は、日々の挨拶だけでも、適度な距離感で良好な関係を築くことができるので、日々意識するといいかもしれませんね。

 

挨拶回りは、しなくてもマナー違反とはいえませんが、することで暮らしやすい環境をつくることができます。自分の暮らす期間や状況等を考えて個々で判断していきましょう。

 

引っ越し挨拶するタイミングは?

 

引っ越し挨拶のタイミングは、引っ越し日の前日から一週間以内早朝と夜を避けた日中が最適です。

 

引っ越し日には引っ越しトラックで道を塞いでしまったり、荷物を搬入する際に大きな音が出てしまったりと、近隣の方にご迷惑をかけてしまうことが多くあります。引っ越し前日から一週間以内に挨拶を済ませておけば、引っ越し作業にしっかり集中することができますよね。

 

それに一週間以上経ってから挨拶に行くとなると、なんとなく「今更感」があって、余計に腰が重くなったり、緊張したりしますよね。

 

作業の騒音は仕方ない部分もありますので、多くの方は理解を示してくださると思いますが、もし自分が相手の立場になった時に、引っ越し日の前後に少しの気配り、心配りがあるだけで「礼儀正しい人なんだな」と気持ちも、印象も全然違ってきます

 

近隣の方と良好な関係を築く為にも、引っ越し前日から一週間以内にタイミングを考えて挨拶を済ませておきましょう。

 

どの範囲の人まで挨拶する?

 

集合住宅の場合、分の部屋から見て上下左右の部屋の方一軒家の場合は向こう三軒と両隣にご挨拶するようにしましょう。

 

上記の範囲の方は、引っ越し当日はもちろん、その後も何かと顔を合わせる機会が多くあり、生活音でもご迷惑をおかけする場合もあります。

 

引っ越しの際には道路を塞いでしまったり、場所によっては駐車場を塞いでしまい、車の出し入れの度に声をかけてもらわないといけないような不便をさせてしまうかもしれません。

 

また、引っ越した後も大好きな音楽を聞いていて外に音が漏れてしまったり、友人を呼んでパーティーをしたら話し声が共有通路に響いてしまったり、気づかないところで相手に不快な思いをさせてしまうかもしれません。

 

そこからご近所トラブルに発展し、最悪、せっかくお気に入りの部屋を見つけたのに、引っ越ししたすぐに出ていかなければならないなんてことにもなりかねません。

 

ですが、挨拶の際に一言断りをいれておくことで、「もう少し静かにしてほしい」や「こういうことが不便になるのでやめてほしい」ということを要求をお互いに伝えやすくなりますし、「これくらいなら大丈夫かな」と許容してくれる場合も多くあるかもしれません。

 

集合住宅も一戸建ても、広範囲に挨拶する必要はありませんが、最低引っ越し時や生活するときに関わりそうな上下左右の部屋の方、向こう三軒両隣の方には挨拶しておくと安心です。

 

大家さん、自治会長さんへの挨拶は、しておくに越したことはありませんが、多くの場合しなくても失礼にあたることはありません。逆に大家さんや自治会長さんのほうから挨拶に来て下さる地域もあるようです。

 

家のこと、地域のことを熟知している大家さん、自治会長さんと関係を良好にしておくことで、困った時に助けてもらえるというメリットも生まれます。知らない地域への引っ越しでは特に心強い存在になりますよね。

 

関係が負担にならない場合には、挨拶しておくと良いでしょう。

 

社宅の場合

基本、あまりに大きな社宅でない限り、全部屋へ挨拶に行くことがベストです。上司から先に挨拶をしたほうがいいのか、順番や詳しいことは会社で事前に確認をしておきましょう。

 

また、旧居の引っ越し挨拶の際もタイミングと挨拶の範囲は同様です。お世話になったこと、当日は騒がしくなることを伝えましょう。

 

挨拶するとき、何を伝えればいいの?

 

いざ挨拶に行くとなると、言葉遣いやマナーが気になりますよね。ですが、意外と伝えなければいけないことは多くありません。

 

伝えるべきことは、「自分が近くに引っ越してきた」ということ、「引っ越しの際にはご迷惑をおかけする(した)」ということ、「これからお世話になる」ということの3つです。

 

セリフ例

 

はじめまして。○○(場所、部屋番号等)に引っ越して参りました、△△と申します。

明日の(先日の)引っ越しの際にはご迷惑をおかけ致します(した)。

これからお世話になります、よろしくお願いいたします。

 

(手土産を渡す際)

こちら心ばかりの品ですが、よろしければどうぞ。(差し出す)

 

(子供、ペットがいる場合)

子供がいる(ペットを飼っている)ため、ご迷惑をおかけするかもしれませんが、宜しくお願い致します。

 

突然の訪問になる為、引っ越しの挨拶にきたという内容を先にいうようにしましょう。また、なるべく簡潔に伝えること、言葉はゆっくり笑顔で対応することを意識しましょう。

 

人見知りの方は、初対面の方の家のインターホンを押すところを考えただけで心臓が飛び出そうに緊張しますし、私の場合は緊張を通り越して現実逃避さえしたくなります。ですが、ここまででお話しした通り、ご近所との良好な関係作りはメリットがたくさんあります。

 

私の祖母は料理が趣味なので、よくご近所さんにポテトサラダやちらし寿司など、作った料理をタッパーに入れてお裾分けしています。また、これまた趣味の折り紙で干支の動物を作り、玄関飾りとしてご近所に配ったりしています。結構本格的で立派なんですよ!(笑)

 

もし、私の祖母のようなお隣さんがあなたがこれから住む地域にもいるとしたら、挨拶にいけばどんなにたどたどしい言葉でも、きっと喜んで対応してくれ、逆に手土産を持って帰ってくることになるかもしれません。

 

ご近所付き合いの第一歩、これを逃す手はありません。

 

どうしても緊張してしまう方は、上記のような例文を予め用意し、練習しておきましょう。敬語が苦手という方も、言い慣れてしまえばさほど難しい言葉ではありません。それに、ビジネスではないので、相手失礼にならない程度できていれば大丈夫です。

 

簡潔に、丁寧に、出来れば笑顔で対応できるといいですね。

 

手土産はもっていくことが基本です。持っていくものは相手が負担に思わない程度の金額、500~1000円程度のものが良いでしょう。

 

挨拶に来たけど不在だった!どうしたらいい?

 

勇気を出してインターホンを押して、不在だった時ってどうすればいいか不安になりますよね。不在の時は曜日、時間帯を変えて再度訪問するか、ポストに手紙をいれておくようにしましょう。

 

手紙の例

初めまして、○○(場所、部屋番号等)に引っ越して参りました、△△と申します。

何度かお伺いしましたが、お留守でしたのでお手紙で失礼致します。

明日の(先日の)引っ越しの際にはご迷惑をおかけ致します(した)。

これからお世話になります、よろしくお願いいたします。

 

手紙がなく手土産のみだと、なんのことかわからず警戒されてしまう可能性もあります。手紙があることで、次にあった時に相手から声をかけてくれることもあるので、必ずポストにいれるようにしましょう。

 

手土産と一緒にドアノブにかけても問題はありませんが、あまりよく思わない方もいます。ポストに入らない手土産の場合は手紙のみポストに入れ、手土産は後日持っていくことが良いでしょう。

 

まとめ

 

 

まとめ
  • 引っ越し挨拶は、自分の暮らす期間や状況等を考えて個々で判断していきましょう。
  • タイミングは、引っ越し日の前日から一週間以内、早朝と夜を避けた日中が最適。
  • 集合住宅の場合、自分の部屋から見て上下左右の部屋の方、一軒家の場合は向こう三軒と両隣にご挨拶するようにしましょう。
  • 挨拶で伝えるべきことは、「自分が近くに引っ越してきた」ということ、「引っ越しの際にはご迷惑をおかけする(した)」ということ、「これからお世話になる」ということの3つ。
  • 不在の時は曜日、時間帯を変えて再度訪問するか、ポストに手紙をいれておくようにしましょう。

引っ越し挨拶は、良好なご近所付き合いの第一歩です。

最初は緊張しますが、そこをクリアできれば、暮らしやすく助け合える環境を手に入れることができます。

 

ご近所付き合いを通して、末永い交友関係が広がるといいですね。